わ「環金具に 手綱つながれ 馬や牛」

わかなぐに たづなつながれ うしやうま

 「手綱(たづな)」とは、牛や馬を引くために牛や馬の首や口に付けた綱のことです。牛馬を引く“馬子(まご)”は、手綱を引いて牛や馬をあやつりました。

 宿場の大切な役割に、街道を通る旅人を休泊させることとともに、様々な荷物を運ぶことがありました。そのため、荷物を運ぶための牛や馬が周辺の農村などから集められていました。

 本来、牛や馬は農作業を助けてくれる大切な生き物でしたが、これを提供することは宿場や周辺の農村に暮らす人々の役目(税)でもあり、また馬子たちの生活の糧にもなっていました。

 「環金具(わかなぐ)」は、集められた牛や馬が勝手に動きださないように、つないでおくための金具で、町家の柱や土台に取り付けられていました。

 関宿では、柱(腰から胸くらいの高い位置)に取り付けられた環金具は馬用で、土台(足元の低い位置)に取り付けられた環金具は牛用だったと伝えられています。これは、牛や馬をおとなしくさせるための使い分けなのでしょうが、当時の牛や馬の育て方が影響していたと思われます。

絵札 これは馬用、それとも牛用?

そこで「続く七七」は、
「馬は柱に 牛は土台に」
(うまははしらに うしはどだいに)
です。


『関宿かるた』続く七七

「環金具に 手綱つながれ 牛や馬
 馬は柱に 牛は土台に」



さらに詳しくお知りになりたい方は、
「“関宿”まちなみ・町家暮らし」へ。
「馬繋ぎの環金具」