く「暗い道 ほのかに照らす 常夜灯」

くらいみち ほのかにてらす じょうやとう

 「常夜灯」とは、夜道の安全、道の分かれ目や折れ曲がりの目印として街道などの各所に設置された、一晩中灯されている明かりのことです。

 関宿では東追分に1基あります。石の柱の上に屋根がある木製の火袋が取り付けられた形で、現在でも夜になると火(電灯)が灯されています。

 この常夜灯は元文5年(1740)に設置されたもので、石柱にその年号が彫られています。しかし、石柱に乗る火袋は享和元年(1801)に作り替えられ、常夜灯の周りにある石柵は安政2年(1855)に設置されたもので、最初に設置された元文5年から280年程にわたって手入れが続けられてきたことを知ることができます。

 東追分に常夜灯があるのは、この場所から伊勢へと向かう参宮街道が分岐していたためで、伊勢参りの人々の旅の安全を見守るとともに、伊勢への道の入口を道しるべとなって知らせてきました。

 東追分には、以前は参宮街道の対面にもう1基の常夜灯があり、街道を挟んで対(つい)になっていました。残念ながら、もう1基の常夜灯は道路の拡幅や改修によって取り除かれ、石柱だけが保管されています。

絵札 東追分にある常夜灯

そこで、「続く七七」は、
「昔は道に 対の灯」
(むかしはみちに ついのともしび)
です。


「『関宿かるた』続く七七」

「暗い道 ほのかに照らす 常夜灯
 昔は道に 対の灯」




さらに詳しくお知りになりたい方は、
「“関宿”まちなみ・町家暮らし」へ。
「参宮の道しるべ“東の追分”」