(しっくいの さいくたまやの ほうじゅまど)
漆喰は、土壁の表面に塗る白い壁土で、火から建物を守るとともに、雨水などをはじく役割を持っています。
玉屋は、「関で泊まるなら鶴屋か玉屋、まだも泊まるなら会津屋か」と歌にもうたわれた関宿を代表する旅籠屋です。玉屋の正面2階には、「玉屋」の屋号にちなんで「宝珠」をかたどった虫籠窓(むしこまど)が作られています。虫籠窓とは、漆喰で塗り固められた窓のことで、関宿の古い町家の多くにあります
玉屋にある宝珠の虫籠窓は、丸い形から3つの渦をまく炎が出ています。それぞれは、壁を作る時に立体的に作られた漆喰による細工(さいく)で、絵ではありません。
宝珠はその丸い形から「玉の印」と言われることもあって、「玉屋」の屋号を街道を通る人たちに示す目印として、正面を飾る虫籠窓にされたのでしょう。
宝珠には、“意のままに願いをかなえてくれるもの”との意味があります。この印を見て玉屋に泊まった旅人は、「旅の目的がかなえられるように」と願ったことでしょう。
そこで、「続く七七」は「皆の願いを 叶える形」
(みなのねがいを かなえるかたち)です。
『関宿かるた』続く七七
「漆喰の 細工玉屋の 宝珠窓
皆の願いを 叶える形」
より詳しくお知りになりたい方は
「“関宿”まちなみ・町家暮らし」へ。
「“宝珠”は旅籠玉屋のトレードマーク」