ほ「本陣を 歌川広重 浮世絵に」

ほんじんを うたがわひろしげ うきよえに

 「本陣」とは、参勤交代の大名などが宿泊する特別な宿のことです。東海道の宿場にはそれぞれ本陣が定められており、関宿には「伊藤本陣」、「川北本陣」の二つの本陣がありました。

 「歌川広重」は江戸時代後期に活躍した絵師です。風景画を得意とし、その作品としては東海道五十三次の各宿場を描いた東海道五十三次浮世絵が有名です。

 「浮世絵」は江戸時代に生まれた多色刷り版画です。浮世とは「今の時代、現代風」といった意味で、当時の風俗習慣、各地の名所・旧跡、人気のある役者などが絵にされ、販売されました。

 歌川広重が描いた東海道五十三次浮世絵は人気があり、いくつかのシリーズが次々に刊行されました。特にその中でも最初の作品である「保永堂版」は美術的な評価が高い作品です。

 「保永堂版」で広重は、関宿の本陣を「本陣早立」という名前で描いています。「本陣早立」には、まだ明けやらぬ早朝、本陣を出発する準備に忙しい大名行列の一行が描かれています。「早立」とは“朝早く出発する”の意味です。参勤交代の大名行列は朝早く出発することで一日の行程を長く取っていたのでしょう。

広重の浮世絵の一部が絵札に。

そこで、「続く七七」は、
「まだ明けやらぬ 旅立ちの朝」
(まだあけやらぬ たびだちのあさ)
です。


『関宿かるた』続く七七

「本陣を 歌川広重 浮世絵に
  まだ明けやらぬ 旅立ちの朝」



 より詳しくお知りになりたい方は、
「“関宿”まちなみ・町家暮らし」へ。
「浮世絵になった関宿本陣」


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