りゅうやとら つるかめこいの のきかざり
「龍(りゅう)」と「虎(とら)」はどちらも能力、力量のある者のたとえです。二つをまとめて“龍虎(りゅうこ)”といい、互いに力が拮抗している状態、ライバル関係を表しています。
「鶴」と「亀」は「鶴は千年、亀は万年」のことわざの通り、長寿(長生き)でめでたいもののたとえです。
「鯉」は、勢いのある様子やめざましい立身出世を意味する「鯉の滝登り」の鯉で、黄河上流の急流(「竜門の滝」)を登り切った鯉が龍になるという中国の伝説をもとにしています。成功への足掛かり、関門の意味で使われる「登竜門(とうりゅうもん)」 も同じ伝説から生まれた言葉です。
関宿の町家の軒庇には、「龍虎」「鶴亀」「鯉の滝登り」をかたどった彫刻で飾られたものがいくつかあります。どの彫刻も、誰もが知る、おめでたく見る人を喜ばせる故事をもとにしており、関宿を通る旅人たちを楽しませました。
これらの彫刻は、左官(さかん)職人が、壁に塗る”漆喰(しっくい)”を材料として、壁塗り道具である“こて”を使って作られており、その緻密なつくりには関宿の町家(まちや・ちょうか)づくりに関わった“職人の技(わざ)”が表れています。
そこで、「続く七七」は、
「町家づくりの 職人の技」
(まちやづくりの しょくにんのわざ)です。
「『関宿かるた』つづく七七」
「龍や虎 鶴亀鯉の 軒飾り
町家づくりの 職人の技」
さらに詳しくお知りになりたい方は、
「“関宿”まちなみ・町家暮らし」へ。
「漆喰彫刻 鶴亀」
「“関宿”まちなみ・町家暮らし」へ。
「願いを込めた漆喰彫刻「鯉の滝登り」